喫煙者です。子供への影響は？

妊娠中の喫煙

胎児へのタバコの悪影響を、敢えてここで説明するまでもないでしょう。サウスフィールドのプロビデンス病院産科婦人科長であるウェルチ氏は、「喫煙はおそらく、胎児に悪影響をもたらす第一の要因である」と指摘しています。妊娠中の喫煙は、子宮内胎児発育遅延（IUGR）、未熟児、さらに深刻なケースでは乳児の突然死など、様々なリスクを増加させます。

喫煙が肺の成長を阻害する、ということも驚くには値しません。その結果、気管支拡張症、気管支炎、肺炎、慢性的な咳、さらには喘息と、諸々の症状を引き起こします。また、慢性的な感染で、耳鼻咽喉器官（耳、鼻、口、のど）がダメージを受けます。妊娠が理由で禁煙をしたいのなら、タバコのない妊娠生活のすすめの記事をぜひ参考にして下さい。

副流煙とは？

主流煙は、喫煙者が吸い込んだ煙です。それに対し副流煙は、非喫煙者が吸い込んだ煙です。この2種類の煙には共通の特徴もありますが、違いもあります。副流煙は、より低い温度で生成されたものだからです。知っておきたいのは、副流煙は主流煙よりも、より多くの化学物質を含んでいるということです。実際に、タールやニコチンなど約4000種類の化学物質が含まれており、その多くはがんの原因となることがわかっています。

喫煙者は、周囲の人に副流煙を吸い込ませています。これが、二次喫煙、いわゆる受動喫煙です。また喫煙者の衣服に付着している煙が、粒子を周囲に拡散していることにも注意が必要です。これを三次喫煙と言います。

親の喫煙が子供の健康に及ぼす影響

非喫煙者に及ぼす副流煙の害がわかったところで、次に、子供、特に幼児がタバコの煙の刺激に敏感だということを、よく理解する必要があります。これは、子供の肺や脳は成長過程にあり、呼吸量が多いためです。つまり、大量の副流煙を吸い込むことになるということです。

これらの有害な作用のうち、特にニコチンは、脳細胞の発達、認知行動機能、さらに肺の成長に悪影響を与え、呼吸力を低下させ、喘息や慢性気管支炎の要因となる可能性があります。

また喫煙者の子供は、他の子供たちに比べ、中耳炎や肺炎、その他の呼吸器官感染症にかかりやすい、ということも覚えておきましょう。

親の喫煙が子供に及ぼす心理的影響

ニコチンは脳内のドーパミンを増加させ、快感と幸福感をもたらし喫煙者を依存させることは、よく知られています。当然ですが、副流煙にさらされた子供たちは、ニコチン依存に陥りやすく、思春期にタバコに手を出す可能性が高くなります。

また、思春期の子供がタバコを吸い始めたとして、自身が喫煙者である親がそれをやめさせようとするのは、全く説得力がありません！諸々の理由でタバコに手を出した子供には、親の「悪い見本」がついて回るのです！実際、喫煙者の親を持つ思春期の子供にとっては、身近な大人の世界に足を踏み入れたに過ぎないのです。

Kwitのアドバイス

もちろん、親として、タバコの弊害から子供を守るために禁煙するのが理想です。

禁煙実現のため、何か助けになるものを見つけましょう。例えば、Kwitに登録してみるのもいいでしょう！禁煙するには時間がかかることもあり、失敗することもあります。では、取るべき習慣をいくつかご紹介します：

• 家の中でのタバコを禁止にしましょう。

• 禁煙の決意を周囲の人たちに伝えましょう。彼らが支えてくれ、禁煙に失敗するのを防いでくれます。

• なぜ禁煙したのか、理由を常に頭に置いておきましょう。それも失敗を防ぐ助けになります。子供たちの写真を、肌身離さず持っておくのもいいかもしれません。彼らのために禁煙したことを思い出させてくれることでしょう。

一方で、開け放たれた窓のそばでタバコを吸ったり、部屋の空気を入れ換えたり、別の部屋でタバコを吸ったりしさえすれば子供を守れる、というような幻想は捨ててください。副流煙や沁みついた煙の弊害を取り除くのはそう簡単ではない、との研究結果が出ています。